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熱帯スイレンの育て方

熱帯スイレン育て方

熱帯スイレンを育て始めてかれこれ7年になります。
栽培法は良く分かっているつもりでしたが、実はあまり分かっていなかったということが今年判明しました。

熱帯スイレンはバルブを植えつけると通常約1ヶ月で花をつけ始めます。6月初めから中頃に植えると、7月初めから中頃にかけて花が咲きはじめます。

3番花~4番花ぐらいまでは順調に開花するのですが、8月に入ったあたりからどうも雲行きが怪しくなってきます。花芽が育たず、新葉が育たなくなります。そのうち大きな葉が少なくなり、小さな葉だけが茂るようになり鉢の水が黒く濁るようになります。

M川さんのHPでは8月になると越冬のために追肥は控えて肥料を切るよう書かれていますので、越冬準備のために開花モードから増殖モードにスイッチしたのだと考えていましたのでこれまでは対策はせずそのまま自然に任せていました。

このことについて疑問を持ち出したのが一昨年あたりからです。みずの森や神戸花鳥園といった植物園では花が途切れることがありません。それに比べ趣味栽培では花の時期が2週間程度なのが疑問でした。何が問題で咲かなくなったのか究明したくなり、咲かなくなった鉢の様子を徹底的に観察してみたところ、そういう症状が出ている鉢に共通する事象を見つけました。




咲かなくなった鉢に共通する特徴は、先日もブログに書きましたが、用土が盛り上がって熱帯スイレンの株元(成長点)が用土に埋まっていました。スイレンは株元に太陽光が入らないと成長点が成長しません。成長点が埋まってしまうと環境が悪くなったと判断して休眠してしまうようです。

熱帯スイレンの鉢栽培においてこのような問題が発生し、その対処方法について書かれている記事はこれまで見たことがありませでしたので対策は自分で考えなければなりません。



そこで対策としてまず考えたのが、盛り上がった余分な用土を取り除くことでした。しかしながらこの方法は、根鉢の上部の用土を一度取り去ってから、元の深さになるよう復旧の際に根が隠れる程度に用土を入れていましたので、しばらくすると再度株元が埋まってしまいました。



次に考えたのは、埋まるのであれば、初めからバルブを高植えすれば埋まることは無いだろうと考え、昨年の春の植え付け時に用土を盛り上げてバルブを植えつけてみました。
しかしながらこの方法では、時間が経つと盛り上げた用土が崩れてしまいバルブが横倒しになるなどトラブルも多く現実的な方法ではありませんでした。



何か良い方法はないかと試行錯誤していた時に加藤宣幸氏の写真展で加藤氏から植付のアドバイスをもらったのがきっかけで新しい植付方法のアイデアが生まれました。

新しいアイデアというのが、高植えを使った植え替え方法です。
熱帯スイレンの中には品種によっては用土が盛り上がっても株元が埋まらないものがあります。その代表例がムカゴ種です。用土が盛り上がるスピードよりバルブの成長が早いと株元が用土に埋まることはありません。

人為的にバルブが成長したようにして成長点が用土に埋まらないようにすれば良いわけで、バルブの植付時に高植えするのではなく根鉢ができてから高植えすれば安定しているので倒れることもありません。但し、植替えが必要なので今までより手間は増えます。途中での植替えを前提とした栽培方法なので最初から大きな鉢に植えるのではなく最初は3号鉢程度に植えつけて、植替え時に本来の4号、または5号鉢に植えなおします。

手順
  バルブを普通に植えつける
       ↓(約1ヶ月)
  花が咲き始める
       ↓
  株を植え替えする(高植え)
       ↓
  開花が継続する

この実験をするにあたり、既に家のスイレンは開花時期が過ぎていて実験に使えないので、急遽、盆前に余剰バルブを植えつけて会社スイレンを始めました。
私の想定では < 開花時期=株の勢いが増す時期=用土が盛り上がる時期 > なので、植え替えする時期は1番花が咲き出す時期(9月中頃)としました。

通常はこの時期に植え替えする人は皆無だと思いますが、この時期を逃すと株元が用土に埋まってしまい調子を崩してしまいますので、あえてこの時期に植替えを行いました。また、一番株が充実し始めた時期なので株が元気だと少々のストレスでも回復は早いだろうとの想定です。

今期は、これまで、家のスイレンで色々な植え替え方法を試しており、この実験は、それらの結果の集大成です。

これまでに試した植替えは下記の2方式です



ケース①

方式

盛り上がった用土を洗い流し、根鉢を小さくして新しい用土(練土)に植え付けする。

結果

時間が経つと新しい用土が盛り上がり、株元が埋まるようになり、効果が継続しませんでした。



ケース②

方式

根鉢を崩さず容器に高植えし鉢の隙間は赤玉土の細粒でうめる。

結果

時間が経過すると根鉢の端が崩れると伴に根鉢の用土が盛り上がり、株元を覆いはじめる。





実験結果ですが、どちらのケースも覆土に使った用土が柔らかくなり盛り上がって結果的には株元が埋まってしまいました。株元が埋まらないようにするには表土に練った用土を使わないようにしなければなりません。

上記のケース1、と2をふまえ、会社スイレンでは根鉢の用土(上部)を全て洗い流し、角を丸め高植えし、側面と上部には赤玉土の細粒タイプを練らずに入れてみました。

手順

①、鉢から根鉢を取り出します。
②、水流で株上の用土を全て洗い流します。(形は逆ホームベース形)
③、鉢の底に1~1.5cm練った赤玉土を敷く。(高植えの高さ調整の為)
④、元肥を入れる(今回は時期が遅いので肥料は入れていません)
  アブラムシ対策でオルトラン粒剤を1.5g投入
⑤、鉢に根鉢を入れて側面と上面に赤玉土の細粒(芝の目土)タイプを入れる。
  根鉢の上部には細粒を振りかける。(根鉢の上には用土は乗せない。)

これまでは、根鉢の上に練った用土を入れていましたが、この用土が盛り上がりの原因になるのであえて用土は載せないようにしました。

この植え替えは会社スイレン14鉢全てで行っています。それぞれ開花時期になり新しい蕾が次々と上がりだしました。この状態がどれほど続くのかこれから随時観察します。結果が良好なら「簡単な熱帯スイレンの栽培法」として普及させたいと思います。

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【2013/09/30 16:05】 Water Garden - スイレン | TRACKBACK(0) | COMMENT(2)
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【 No title 】

手間がかかりますけど高植え面白そうですね。

水が黒くなるのは私も経験があり、大体9月入ったころから見られます。
ついでに墨汁臭と株周りの土が真っ黒になる現象も確認しています。

毎回シャワーで洗い流していますが、思い返せばムカゴ種ではそういうのありませんでした。
現にムカゴ種はボコッと持ち上がってきており、開花状態は良いです。
ムカゴ種が非ムカゴ種に比べて長い期間咲き続けるのは、耐寒性が強いだけではなく
そういう面も影響しているのでしょうね。

【2013/09/30 23:21】  URL | Aki [ 編集]
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【 No title 】

Akiさん
確かに表土が黒くなったり、水が黒くなったりするのはこの時期ですね、私も株元が埋まり株の勢いがなくなってくる時期と関係ありそうに思いますが、どういう原理でそうなるかはわかりません。
なんとなくですが、黒い物質はスイレンから出ているのではないかと思います。
高植え法ですが、埋まらないようにするだけですが効果はありそうです。ただ、一度埋まってしまうと朝晩の気温が低いこの季節は回復には少々時間がかかるかもしれません。来年は手間はかかりますが7月~7月中頃にしようと思っています。

【2013/10/01 14:36】  URL | ラビ(管理人) [ 編集]
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