バキューライト埋設式越冬法バキューライト埋設式越冬法
結果ですが実験体20セット(19品種 49個)中バルブが腐ったのは"N.Midnight Serenade"1品種、1個だけで他は無事越冬できたようです。
懸案のカビですが"N.Alexis"と"N.Senorita"の2品種でバキューライト表面に青カビが発生していましたが、表面だけで中へは進入していませんでした。 写真をよく見るとバキューライトの表面にひび割れが見受けられそれに沿って青カビが発生しています。 バキューライト埋設式越冬法は当初言われていたカビが発生してダメになりやすいという先入感でこれまで試すのを避けてきたわけですが、今回試してみて、確かに青カビは発生しましたがバキューライトの表面だけで内部には発生は認められませんでした。 バキューライトからバルブを掘り出してみるとわかるのですが、バキューライトが完全にバルブを包んで酸素の供給を防いでいました。また、同じような泥団子越冬法に比べ材料(バキューライト)に汚れが無く、(泥団子を割るとバルブの周りが黒く変色している。)用土の再利用もできそうです。
他の越冬法に比べ、私が一番驚いたのは新芽が伸びているものも多く、その全てが太く立派な芽だったことです。 他の越冬法では針先のような細い芽が出ていることが多いのですがこの越冬法では太く立派な新芽が出るようです。この新芽なら直ぐにでも植付可能です。 今回保存容器に小型のタッパーを使いましたが、深さが足らなかったので横倒しで保管したせいで新芽は横倒しで成長してしまいました。次からはもう少し深さがあるBOXでバルブをタテに埋設すれば上に伸びてくれることでしょう。 これまで、食わず嫌いというわけではありませんが、バキューライト埋設式越冬法に関する情報が少なく、カビ感染で失敗する可能性があるというだけでこの方式を試すことを避けてきました。今回、自分で実験してみて完全な思い込みだったことがわかりました。 確かに2個のタッパーで青カビが発生しましたが空気に接している表面だけで内部には感染が及んでいませんでした。1個は表面がひび割れてその割れ目に沿って青カビが発生していました、もうひとつにはひび割れは見つかりませんでしたが、バルブを埋め込む際に空気を抜くために手袋をした手でバキューライトを押し込むのですが、その際に有機物が付着していたのかもしれません。 現在判明している越冬失敗は、実験固体20セット(19品種 49個)中"N.Midnight Serenade"の1個だけで、バルブが軟化して腐っていましたがバルブ自体にはカビは認められませんでした。(越冬失敗原因は不明)全てのバルブが目覚めたわけではないので最終的には確定していませんが、現状では越冬成功率は98%になります。 この越冬率は私にとっても大きな驚きです。今回実験するに当たり、実験の主役は乾燥法で考えていましたが、残念ながら乾燥法の方は期待した結果が得られませんでした。しかしながら、瓢箪から駒とはこのことで、期待していなかったバキューライト埋設式越冬法がこのような結果を残し、スティールウール密閉式越冬法に代わる有力な越冬法だということがわかりました。カビ感染防止の為の殺菌(加熱処理等)手順の見直しや、バキューライト表面やタッパーの蓋の裏をアルコール消毒するといった改善は必要ですが、私が目指すところの「水を使わない」越冬法の完成に一歩近づくことができたと思っています。 来冬までにこの方式をぜひ確立させたいと思います。
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